ユナイテッド93
史実を基に製作された映画は数多く、特に悲劇的な事件を描
いた映画は心に残るものものが多いことでしょう。
ただ、その多くはどこか遠くにある、あくまで“悲劇”として描い
たドラマであり、「感動した!」「泣けた!」とどこか自分を客観
的に置いて鑑賞するものがほとんどです。 その大きな理由の
1つが「その時代に自分はまだ居なかった」という事。
だからタイタニックや戦艦大和が沈むのも、零戦が散っていく
のも、武将や兵士が志半ばに倒れるのも・・・どんなに感情移入
できたとしても客観的な部分を残しているから余裕があり救い
もある。
ところが今回のこの映画、わずか5年前の出来事ですよ!
確かに自分は現地にこそ居なかったけど、朝のニュースで見た
あのショッキングな映像が今でも忘れられないほど鮮明に覚え
ています。 そう、この映画はわずかに5年前、言い替えれば
今現在の日常を描いてる! それがこの映画です。
観て、辛い映画・・・ こんなに映画を観続けるの辛かったのは
恐らく初めてです。 映画がつまらないとか、出来が悪いとかで
はなく・・・こういう事件がつい最近実際に起きていた事を知る
事、それを直視する事がなにより辛かったです。
実際はどうだったかはわかりませんが、恐らくこの映画の冒頭
にもある様に、空港のロビーで犯人達は周りで乗客達が何気な
い日常を送ってる姿も見ていたことでしょう。 愛する家族や恋人
や友人達に携帯で「もうすぐ帰る」「愛してるよ」と話してるのが
嫌でも目に入ったことでしょう。 そんなのを見て「おし!予定
どおりハイジャックして、飛行機落とすぞ!」なんてマトモな人間
が思えるのだろうか? 戦争や宗教って、そこまで人間を狂わ
せてしまうものなのでしょうか? 自分だけでは飽き足らず、見知
らぬ大勢の小さな幸せをも犠牲にしてまで行わなければ得られ
ないものって・・・いったいなんなんでしょうか?
映画が終わってもしばらく座席から動けませんでした。 怒りとも
悲しみとも憎しみとも違う・・・「辛い」って言葉しか出ません。
決していい思いする映画ではありませんが、この映画を撮りあげ
たスタッフ、事件を“再現”した俳優さん、協力した遺族の皆さん
・・・ この事件を映画という形で残したそのメッセージは、きっと
多くの人達に伝わったことと思います。
世界はこれからどこへ向かっていくのでしょう? 世界規模で、
この世に生まれてきた事と、これからすべき事を立ち止まって
考えねばならない・・・今はそんな選択の時代を迎えてるので
はないでしょうか。
今回の映画は人としての意味を色々と考えさせられる、“観て
おかなければならない映画”の一本と考えます。
(今回の記事は思う事が多々ある為、コメントを受け付けない
設定にしています。ご了承ください。)
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